「お母様…おはようございます」

「おはよう、さぁ座りなさい」
ローズベラは、優雅に舞うように手招きした。

「はい…お父様は?」
辺りを見渡すが、父が居ないことに気づくと私は、母に訪ねた。


「ロミオ様なら、あちらに居るわ」
母が指を指した先は、ガーデニング・ルーム。
父は花が大好きなので、沢山の花を育てている。

「お父様…又あちらに?クスクス…」
入れ立ての紅茶を口に含む。


私達が笑っていると、父は花の手入れが終わって近づいて来る。

「なぁに、2人で笑ってるんだい?」

「あら、お父様…おはようございます」
「ロミオ様…何でもないわ」

「ふーん、冷たいね君達は…」
父は、顔を膨らんまして子供のようにふてくされている。