勢いよく自分の靴箱を開けると、何か白いモノがヒラリと落ちた。



「咲坂ちぇりさんへ……?」

薄い紙を拾い上げる。


ふたつ折りにされたルーズリーフの上に、あたしの名前。



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お話があります。

体育館の倉庫に来て下さい。
待ってます。


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イタズラか、呼び出しか。

はたまた告白か。


どれにせよ、あんまり良いことじゃなさそうだ。

女の勘が、ズクリと嫌に疼いた。



差出人は不明。

刻まれた文字は、女なのか男なのか判断し辛い。

上手くもなければ、下手でもないのだ。



「……あはっ、何かあたし探偵みたい」

おちゃらけた言葉が無意識にこぼれた。