空っぽのfifteen

産後も落ち着くと、明美の母親は再び店に出るようになった。

子供を5人も産んでいるというのに、その体型はスラリとしていて、微塵も崩れていなかった。

家計に関しては再び安定を取り戻したが、家の中は子供が溢れ、ごったがえしていた。

そして、もうあんな大変な思いをして働く必要はなかったが、幾分かは減らしたものの、明美は働き続けた。

明美は【歴史は繰り返される】そんな言葉を本能で感じ取っていたのだ。

その為の蓄えを備えておく必要があった。