空っぽのfifteen

中近東？
ちょっとアジア人っぽいけど、褐色の肌の国の人。

どうやって日本に来たかまでは、さすがに明美も記憶にないらしいが、ボーイをしていた店で、明美の母親も働いており、そこで知り合ったのだと言う。

日本に少しでも長くいたかった父親2は、明美の母親と親密な仲になり、やがて2人の男の子を授かったのだが、ガサ入れにより、呆気なく強制送還されてしまったのである。

明美の母親は日本に連れ戻そうと試みたが、父親2には祖国に妻子がおり、日本でたんまりと稼いだ金で祖国で裕福な生活を送ることができた父親2は、当然の如く、日本に舞い戻ることはなかった。

こうして【父なき子】が3人に増えたのだが、明美の母親は学習することを知らないというか、新たな学習なのかは分からないが、去った者をいつまでも追うことなく、【次】の男にまた鞍替えをしたのである。

このとき明美は既に小学校に上がっていた。