空っぽのfifteen

明美も離婚後、大分経ってから知ったそうなんだが、その愛人とやらもそれなりの家柄のお嬢さんだったらしく、既成事実があったにせよ、さっさと明美をお払い箱にしたいが為に感謝料として上乗せされていたらしい。

良い家柄のお嬢さんが愛人で、しかもデキ婚。
どうなんかね、ってアタシは首を傾げるが、明美にはそんなことどうでも良かったらしい。

だって、派手に暮らさなければ、一生暮らしていけるだけの金をタダで手にしたわけだから、理由だ何だとかはどうでも良かったのだ。


一生暮らしていけるだけの金を手にはしていたが、時々母親の店を手伝って、僅かな賃金を得ていた。

まぁ、程よくキリギリスライフを送ってるってわけで。