【短】好きな人には彼氏が。

「じゃあ乾杯し直すか♪」


「え、待って待って。あたし飲み物頼んでないっ」


「あ、そっか。何頼む?」


「うーんとね…」


仲よさ気に話す二人。

ちょっと前まではイライラしてた光景だけど、不思議と今は穏やかな気持ちでいられる。




「信人、花梨」


『ん?』


メニューを見ながら選んでた二人の視線が、一気に俺に集中する。


「結婚おめでとう」


今なら言える気がした。

前へ進めると思った。


二人とも一瞬驚いた後、二人で目を合わせて笑って……


『ありがとう』


本当に幸せそうな表情だった。


こんな俺でも、ちゃんと向き合うことができた。