【短】好きな人には彼氏が。





「おう翔太!!こっち」


花梨との電話を切るとすぐに、信人から連絡があった。

そして翌日、居酒屋に集まることに。


「忙しいのに悪いな!!」


いつもぐらいテンションは高いけど、やっぱそんだけじゃないと思った。


「驚かそうと思ったのに、花梨がもう言ったんだって?」


「結婚のこと?聞いた聞いた」


つまみを口にしながら、やっぱりその話かって思った。




「今までも軽いノリで結婚しようなーとか言ってたけど、プロポーズは全然違う!!超緊張したっ」


「ははは。何て言ったんだ?」


……何もかも手遅れなんだよな。

もう俺は、気持ちを伝えることさえ許されなくなった。


「んー…一生を懸けて守るから、ただ俺の隣にいて欲しいって。俺が世界一幸せにするって誓った」


グラスを握ったまま、力強く答えた信人。