そうして合致した裕喜也の瞳は、驚いているのか眼を丸くさせていて恥ずかしくなる。
「だ、だって!裕喜也1人じゃ、まともな生活出来ないし…!
あたしがいなきゃ、ダメじゃない…?」
やっぱり素直にはなり切れない私だから、これが精一杯に素直になったつもりでのプロポーズの返答だ。
「フッ、確かにそうかもな」
「そ、そうだよ!
裕喜也の面倒見れるのは私だけなの!」
嬉しそうに笑ってくれる彼に、さらに気恥ずかしさを覚えるから余計に強気に出てしまうけど。
「ちなみに。
紗枝の面倒をみる権利は、誰にも譲る気ないから――」
「っ…、あ、たり前でしょ…!」
こんな風に時折見せてくれる彼の独占欲が堪らなく心地良くて、またひとつ鼓動が高鳴るの。
「それじゃあ…、減らず口を叩くのは此処まで。
“お預けさせた”分と“させられた”分、覚悟しろよ――」
「んんっ…、ふっ…――」
そうして降り注ぐキスと身体中を駆け巡る快感に身を任せながら、意識ごと裕喜也一色に染め上げられていく。
ちょっぴり素直になれた分、誰よりも幸せになる自信があるから大丈夫。
貴方がくれた幸せな気持ち以上に、これからは私が裕喜也を幸せにしてあげる・・・
【終】

