「俺もう、小百合を慰めてあげることできない」 「えっ…」 心臓が止まるかと思った。だって、それって… 「ねぇ、隼人もういきましょうよ」 高いソプラノの綺麗なこえがきこえた。 いつの間には隼人の隣には女の人がいて、隼人と腕を絡ませている。 「そうだね、そういうことだから、ばいばい小百合」 やだ…やだ、まってよ隼人… 隼人が背を向けて女の人と歩いていく。 「やだ、まって、よ…隼人」 私はもう無我夢中に隼人の背中を追いかけた。 でも全然追い付かなくて、離れていくばかり。