Monsoon Town

少女の診察を始めた北川を陣内と藤堂は見守っていた。

終わったと言うように、北川が2人の方に躰を向けた。

「北川、どうだ?」

陣内が聞いた。

「熱はかなり高くて、躰の方もかなり衰弱しきってる。

今は薬を飲ませて、後は様子を見て」

そう言った北川に、
「わかった」

陣内は首を縦に振ってうなずいた。

「後は躰を温めて、安静にしてれば」

「とりあえず、命には別状はないんだな?」

藤堂の問いに、
「それは大丈夫だ」

北川が首を縦に振ってうなずいて答えた。

「今夜は泊まって、彼女の様子を見るよ」

そう言った北川に、
「ああ、そうしてくれ」

陣内は返事をした。