そう言ったひまわりに、陣内は首を傾げた。

ひまわりは目を細めると、
「あなたの存在が、わたしの幸せです」

その言葉に答えるように、陣内はひまわりを強く抱きしめた。

「――陣内さん、夕飯…」

そう言ったひまわりの声は、聞こえないことにした。

自分の方が幸せだと思った。

ひまわりがいるから。

ひまわりが愛してくれるから。

ひまわりを愛しているから。

それがありふれた人生であろうと、幸せならばそれでいい。

お互いの存在があるから、幸せだ。

夕飯を食べ終えて一緒に後片づけをしている時、
「なあ、ひまわり」

陣内はひまわりに声をかけた。