Monsoon Town

彼の声に、ひまわりの躰がビクッと震えた。

でも、逃げなかった。

ここで逃げてしまったら、負けてしまうと思ったからだ。

「だから、ごめんね。

わたし、もう彰久とつきあえない。

陣内さんが好きだから、陣内さんもわたしを好きでいてくれるから…」

「だから何だって言うんだよ!」

突然叫び出した日高に、躰の震えが止まらなかった。

「彼が好きだから別れて欲しいって、理不尽なのもいいところだ!」

怒鳴った日高の両手がひまわりの両肩をつかんだ。