Monsoon Town

そんな陣内を優しい人だと、ひまわりは思った。

その言葉には、ウソも偽りも何もない。

いつの間にか気がついたら、自分は彼をこんなにも好きになっていた。

自分の中では収まらないくらいに、あふれんばかりに、彼を愛していた。

こんなにも誰かを愛したのは、彼が初めてだった。

「――陣内さん…」

名前を呼んで、背中に両手を回した。

「――好き…」

聞こえるか聞こえないかくらいの、小さな声だった。

陣内はギュッと強く抱きしめると、
「ひまわりの思っているよりも、俺の方が愛してる」
と、言った。