うたた寝をしていたらしい。

ここのところ、あまり寝ていなかったからだ。

「――さっきの夢って…」

ひまわりは呟いて、先ほど見た夢を振り返った。

自分は、雨の中を歩いていた。

歩いているうちに疲れて倒れた。

そこで聞こえてきたのは、車の急ブレーキの音だった。

――大丈夫か!?

声と同時に、肩をゆすられた。

目を開けたその先にいた人物は、
「――陣内、さん…?」

そう呟いた瞬間、ドクン…と心臓が大きく鳴った。

同時に、頭の中で全ての映像が繋がった。

(――ああ、わかった…)

全てが一致したその瞬間、ひまわりの目から涙がこぼれ落ちた。