キキーッと、耳障りな車の急ブレーキが遠くに聞こえる。

迎えがきたのだろうかと、そんなことを思った。

次に聞こえたのは、
「おい、大丈夫か!?」

聞き覚えのある声に、肩を揺すられる。

そっと、少しだけ閉じていた目を開ける。

そこから見えたのは…。


ハッとなって、ひまわりは躰を起こした。

寒いくらいに冷房が利いた、陣内の家のリビングだった。

自分は、ソファーのうえにいた。

テレビに視線を向けると、午後の情報番組が映っていた。