躰が止まったことを待っていたと言うように、男がひまわりの両手をつかむと頭のうえにあげた。

「――いやっ…」

「ねえ…」

近づいてくる顔に、ひまわりは顔を横にそらした。

「ミユ」

「ヤだっ、やめて!

触らないで!」

叫んでも、男はやめてくれない。

「泣いて叫んだってムダだよ。

ここには、僕とミユの2人しかいないんだから」

怖い――ただそれだけの感情しか、今はなかった。

「ねえ、ミユ。

僕のものだって言ってよ…」

「いや――――――っ!」