「だってさ、藤堂」

「俺はそんな意味で聞いた訳じゃないんだけど…」

苦笑いをしている藤堂に、ひまわりは首を傾げた。

「まあ、ひまわりもそう言っていることだからいいだろ。

帰るぞ、藤堂」

「ったく…」

ふうっと息を吐きながら、藤堂は車へと足を向かわせた。

「ひまわり」

陣内が呼んだ。

「はい」

返事をした瞬間、その手は差し出された。

「一緒に行くぞ」

「はい!」

ひまわりは笑顔で首を縦に振ってうなずくと、手を繋いだ。