Monsoon Town

「婚約者だから、何でも制限すればいいと思ってるの!?

婚約者だから、何でも自分に権限があると思ってるの!?

そんなの、陣内さんがかわいそうだわ!」

「あたしは陣内さんを誰にも渡したくないだけよ!

あなたにも誰にも陣内さんを渡さないわ!

陣内さんはあたしのものなんだから!」

「陣内さんはものじゃありません!」

突然聞こえた第3者の声に、那智と綾香は視線を向けた。

ひまわりだった。

「さっきから、陣内さんをもの扱いしてばかりじゃないですか!?

陣内さんはものじゃないんですよ?

陣内さんにはちゃんと意志があるんですよ!?」

ひまわりが怒鳴った姿を見るのは、今日が初めてだった。