Monsoon Town

「そんなに遠くまでは行ってないと思うんだが…」

「あっ」

ひまわりが声をあげた。

「どうした?」

「蛍…」

その声に視線を向けると、ポツポツと光るたくさんの淡い光があった。

飛んでいる光もあれば、止まっている光もある。

「キレイ…」

小さな声で、ひまわりが呟いた。

「ああ、キレイだな」

淡くて、そして儚い小さな光はとてもキレイで、見とれてしまう。

「あ、陣内さんのところに蛍が」

ひまわりに言われて視線を向けると、肩のところに蛍が止まっていた。