Monsoon Town

「だから、珍しいなって思って」

「そうだな、確かにそう思う」

響くのは、セミの大合唱だった。

澄んだ風がとても心地よい。

「――何か眠くなってきた…」

ひまわりが陣内の肩に頭を乗せた。

「えっ?」

気がつけば、ひまわりは目を閉じていた。

「おいおい…」

ひまわりはスーッと、静かに寝息を立てていた。

「全く…」

彼女のかわいらしい寝顔を見ていたら、陣内は何も言えなくなった。

聞こえるのは、葉の擦れあう音だけである。