Monsoon Town

(ルームサービスを頼んでおくべきだったわ…)

そんなことを思いながら、綾香は歩いていた。

好奇の視線が自分に向けられていることは、よくわかった。

テーブル席は朝食そっちのけで、自分に関することを話している。

(全く、汚らわしいったらありゃしない)

自分とは違う人間がくれば周りはこうも騒ぎ出すのかと、綾香は思った。

呆れて何も言えないと言うのは、まさにこう言うことである。

(まあ、そんなものはとっくになれたけど)

そう思いながら、綾香は目当ての人物を探した。

すぐに見つけた。

(またあの子…)

陣内は楽しそうに笑顔を見せていた。

彼の目の前にいるのは…やっぱり、ひまわりだった。