写真で見るよりもイケメンだと、陽平は陣内を見ながら思った。


それは、昨日の夜のことだった。

「お兄様、頼みたいことがあるの」

読書をしていた陽平の部屋に入ってくるなり、綾香はそう言った。

「頼みたいこと?」

パタンと読んでいた小説を閉じると、陽平は話を聞く体勢に入った。

綾香は陽平の前に携帯電話を差し出した。

ディスプレイに表示されていたのは、陣内とぬいぐるみを抱きしめる少女の画像だった。

「それで、どうしたの?」

携帯電話を見た陽平は綾香に聞いた。

「調べて欲しいの」

それに対して、綾香が言った。