Monsoon Town

「結構選んだな…」

ひまわりの後ろ姿を見ながら、藤堂が言った。

「女の子だし、服がたくさんあるのも当然だ」

陣内が言い返したら、
「お待たせしました」

店員が紙袋を両手に持って現れた。

「藤堂、持て」

「えっ、俺?」

陣内に言われて、藤堂は渋々と店員から袋を受け取った。

「陣内さん」

同時に、ワンピースに着替えたひまわりが戻ってきた。

丈が膝よりも少しうえのワンピースなので、彼女の白い脚がよく見えた。

「似合ってるぞ」

陣内が褒めると、
「ありがとうございます」

ひまわりは照れたように笑いながらお礼を言った。