「ひまわり、どうした?」

驚いた顔をしているひまわりに、藤堂は聞いた。

「藤堂さん、今日は髪を下ろしているんだなって思って」

いつもあげている藤堂の前髪は、今日は下ろしていた。

「えっ…ああ、休みの日はよく下ろしてるんだ」

「そっちの方がかっこいいかも」

そう言ったひまわりに、
「そうか?」

藤堂はエヘヘと照れくさそうに笑った。

「25歳って言っても誰も気づかないと思います」

そう言ったひまわりに、
「藤堂は元から童顔だからなあ」

ふうっと息を吐くと、陣内が言った。

「童顔なんですか、藤堂さんって」

そう聞いたひまわりに、
「少なくとも、年相応に見られたことはないな」

陣内は言い返した。

「陣内、俺は子供じゃない」

陣内と藤堂のやりとりに、ひまわりはクスクスと笑いながら見ていた。