Monsoon Town

ひまわりも訳がわからないと言うようにキョトンとしている。

無意識だったとは言えど、陣内は口に出したことを心の底から恨んだ。

「――はい…」

ためらいがちに、ひまわりがドライヤーを陣内に差し出した。

「えっ?」

思わず聞き返した陣内に、
「――乾かして、くれるんですよね…?」

ひまわりが聞いてきた。

ドライヤーを差し出している小さな手が震えている。

「仕方ない」

もう後の祭りである。

陣内はひまわりの手からドライヤーを受け取ると、
「後ろを向いてくれ」
と、声をかけた。

ひまわりが陣内に背中を見せるち、陣内はドライヤーのスイッチを入れた。

スイッチを入れた瞬間、ドライヤーから熱風が流れた。

生乾きのひまわりの髪に熱風を当てながら、丁寧に彼女の髪を乾かして行く。