「お、お母さんたちは、ココが去年まで男子校ってこと、知ってるんですか?」


「え、えぇ。そう説明したわ。そしたら、『ウチの娘なら大丈夫ね』って」


・・・あの両親め・・・


何を考えてそんなこと言ったのよ・・・


また頭に血がのぼるを感じる。


すると


「なぁ」


急に横から声をかけられる。


「もうHRの時間、終わるんだけど」


そういってくる男は、茶髪のちょっとヤンキーっぽい奴。


先生は時計を見て


「ホントだわっじゃあ深谷さん。自己紹介しよ?」


「え・・・?あぁ・・・・」


そんな急に言われたって、何を喋ったらいいのよ。。。


「ふ、深谷澪です・・・よろしく」


「ヒュー」


そんな嫌がらせまじりの嫌な口笛が、あちこちから聞こえた。


「じゃあ、深谷さんは・・・鳥羽くんの隣ね」


「え?あ・・・はい」


先生はそういうなり、慌てて出て行ってしまった。