・・・やってしまった。
なんだかリーダー格のようなその相手に
思わずビンタをしてしまった。
「てめっ」
殴られるっっ
そう思って顔だけは隠したが・・・
「何やってんの?」
後ろから急に声がした。
「なっ・・・翔?!」
翔と呼ばれた、私の隣の席の男。
見た瞬間に、口が開いてしまった・・・
か、かっこいい・・・
私はスグにその感情を消す事は出来ずに
しばらくはその男の顔を見つめていた。
「ん?」
その男は、優の私を殴りかかろうとした腕を持ちながら
私を見つめる。
「このクラスに女っていたっけ・・・?」
なんだか不似合いな言葉を吐いた。
