アクオー

少し走ると、新しくて広い道路に出たが、古い民家が通せんぼする様にして、道は止まっていた。

きっと都市計画に反対をして、立ち退かないのだろう。

ああだ、こうだと言っては立ち退かない。

莫大な立ち退き料が目当てなんだ。

こういう家は、誰かがアクオーするべきなのだ。

僕に、不思議な力が湧いてきた。

「それはね、春ちゃん。大義名分というのよ」

ゆっくりと諭す様に言うトミーの口調。
それも母とそっくりだった。