委員長は、そんな私の態度に不思議そうな顔をしながらも、質問に答えてくれた。


「俺?
俺は……バイトみたいなもんかな」


バイト「みたい」って、何なんだろう……?


しかも、彼女とデート?ってからかったつもりだったのに、それに対しては否定も肯定もしていない。


それがまた、真面目な委員長らしくて面白いな。

そう、考えていた時だった。


「――え……?」


気が付くと、委員長の顔が目の前にあって、私の顔をじぃっと覗き込んでいた。


「なっ……!」


‘何?’

慌てて、聞こうとした言葉は、委員長によって遮られてしまった。


「相原さぁ、泣いてたでしょ?」

「え……?」



今度は、私が目を見開いて委員長を見つめる。


もしかして、気付いて……た……?