「どういうこと?」

聞かないで後でモヤモヤするのも嫌だし、運転中の横顔に尋ねてみる。


でも、それが間違いだった。
聞かなければ……良かったんだ。


だって、アキラの口から出た言葉は、明らかに女を見下すものだったから……。




「俺ね、ある程度付き合ったらダチに品定めしてもらうの。彼女が俺にふさわしい女かどうか。
でも今までにそれをクリアしたのはゼロ。まいるよなぁ、毎回却下されまくってさ」


悪びれる様子もないどころか、少し笑っているようにも見える。


……この人は、


何を言っているの……?



聞きながら固まっている私を見て、不安になっていると思ったらしく、アキラは慌てて次の言葉を発した。



「あっでも安心しろよ!!お前は絶対大丈夫だから。
何せもう写真審査は通ってるしな」


え……?


「……写真、見せたの?」


私の知らない所で……?


「あぁ、だって前の彼女なんて写真だけで失格だったんだぜ?笑っちまうよな。

でも、お前は違った。写真見せたら一発で合格。

当たり前だよな。

綺麗な二重に、鼻筋の通った顔。
白い肌。細くて柔らかい髪。
スラッとした華奢な身体。でも胸はある。

俺、今回は絶対に自信があるよ!」


アキラはそう言って、満面の笑みを見せる。




コイツ、最低だ――。