かちのかち



特務科−−−−−


進まない箸に気付いた弥生が上官に声をかけた。


「少尉、どうかされましたか。」


「あ、いや、大丈夫だ。」





「ごちそうさま〜」


幸が真っ先に卓を離れようとした。


「待て、幸。」


幸を止めた声は、とても小さかった。