今さっきまで後ろにあったドアにいた少年が今では広場にいる。

私がそこに着くやいなや少年は手を振り光るドアを出現させた。


【この扉を開けば君たちの知らない世界が待っている…そこで待つのは滅亡かはたまた再興か…運命は君たちにかかってる】


【よっしゃぁぁぁ!!俺様が一番乗りだ!!!!】

【ちょっ!!槇哉待て!!私が最初に行くんだからな】


そう言って光るドアに走っていく2人に麻梨乃はのんびりとまぁ、綺麗なドアですわ。あのドアを別荘に飾れないかしらと言ってる者もいれば。


【んままま待ってください〜】


と情けない声の人もいれば興味津々にドアに触れ何で光ってるのかしらと首を捻っている女子にうっせーよ、早く入りやがれと言う者に、冷静に無言で入っていく者。


あいるはそれらを眺め後ろを振り返り何も言わずに進む。

ドアの前のところで少年が後ろでごめんと呟く声が聞こえたが振り返りはせずに足を早めた。

と急にスカッと足が空ぶった。
ふと下を見ると空洞だ。
あいるは高所恐怖症ではないがスピードを制御できないジェットコースターなどが大の苦手なのだ。

叫びたいのを我慢してぐっと悲鳴を殺し眉をしかめる。




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