初めて見る葉瑠の焦りに満ちた表情に、カジは説明も聞かず、そのうちの一匹を優しく取り上げた。 すぐに柔らかいタオルに包んで、小さな哺乳瓶を準備し始めた。 「抱いてるにゃ」 言われたとおり抱きかかえ、自分の体温を何とか移そうとする葉瑠。 後の二匹が入った箱は、そっと抱きかかえて、場所を移し、白いタオルをふんわりと掛けた。 もう、彼らの心はここに居ない。