小さな物がぴくぴくと動いている。 何かの動物の赤ちゃんだ。 何の動物かまでは確認しなかったが、たった今産み落とされたかのような、そんな小さな動物だった。 「カジ! カジッ!」 狭い店の中で、大声を出す葉瑠。駆け込んできたその手には、あの箱がある。 申し訳程度に敷いてあるタオルの上には、小さな三つの温もり。 その内二つは一切動かない。 「ど、どうしよう、この子、この子たちどうしよう!」