「じゃあ…何故毛づくろいが嫌いなの?」

重そうな頭を持ち上げるようにさくらの方を向いて話しかける。

さくらがこちらをチラリと見て、頭を埋めてしまった。

1分が過ぎ、2分が過ぎ、5分が過ぎ、10分過ぎた。

「………グゥ…」
「寝てるし」

小さな怒りを感じた葉瑠はゲージからはみ出していたさくらの尻尾を引っ張った。