…と、私が莉花と帰路につこうとしていた時、
誰かが息を切らして駆け寄ってきた。

「待って、東海林さん!!!」
「あ、二階堂クン…どうしたの?」

傍らで莉花がニヤニヤしているのが嫌でも分かった…。

「あの、これ、夏休み中の生徒会の活動日程表なんだけど…」
あれ?夏休み中に生徒会が活動するなんて聞いてないけど…。
「え?あぁ、わざわざ持ってきてくれたんだありがとう」
「気にしないで。それじゃ、いい休日を」

二階堂クンが持ってきてくれたプリントは、少しシワが入っていた。
それを伸ばしながら横目で莉花の様子を見る。

「あららぁ?顔が真っ赤よ、花菜ちゃ〜ん?」
「そっ、そんなんじゃないってばぁ!!!!」
「ハイハイ…も-、花菜は可愛いんだから」
そう言うと、莉花はくしゃくしゃと私の頭を撫でた。