カラダが冷えてきたのでパジェロに乗り込んだ。2人は手をつないで軽くキスをした。
「なんかさぁ、今までいろいろあったけど、やっぱ私たちこうして一緒にいるんだね」
「確かにそうだね。多賀子には感謝してるよ。ありがとう」
「まったく、あんまりありがとう連発したらありがたみが薄れるじゃない」
「ははは、そうか?でも本当にそう思うんだからしょうがないだろ」
「はいはい、もうどうでもいいから」
「ほれ、そろそろ帰るぞ」
「寂しいな・・・」
シローは黙って多賀子の肩を抱き寄せた。
「いいから、早くエンジンかけて暖めて」
「俺が暖めてやるよ」
「気障なセリフはいいから。でもまぁあんたも進歩したわね。いっつもニヤニヤしてたけど、真面目な顔が多くなったわ」
「3年かけてやっとだ」
シローは再び軽くキスをしたあと、パジェロのエンジンをかけた。カーラジオからニュースが流れてきた。
「おい、なんか騒々しくないか?どこで何があったんだ?どこのニュースだ?」
「わかんないけど、中国だのオーストラリアだの南米だのって、また群発地震のニュース?」
「またか・・・なんかそんな感じだな。今回はでかかったのかな」
「ちょっと待って。静かに!ちょっと聞いていよ」
「あ、うん」
3年ほど前から南半球で起こり始めていた群発地震。その多くは海底地震だったために人的被害はさほど多くもなく、報道されることもまれであった。
しかし今回、いや、今さっき中国各地でM7クラスの直下型地震が群発。甚大な被害が想定されるが、情報が交錯し正確な状況を把握できていないという。南米やオーストラリアでも同様で世界規模の津波を警戒する報道だった。専門家も3年前からの各地での地震は関連無しと判断していたことを潔く訂正していた。しかし今の状況を正確に科学的に判断できないとも自嘲気味に話していた。その原因不明というか説明不能に陥ってることにラジオのアナウンサーも動揺を隠しきれなかったようだ。
「なんかさぁ、今までいろいろあったけど、やっぱ私たちこうして一緒にいるんだね」
「確かにそうだね。多賀子には感謝してるよ。ありがとう」
「まったく、あんまりありがとう連発したらありがたみが薄れるじゃない」
「ははは、そうか?でも本当にそう思うんだからしょうがないだろ」
「はいはい、もうどうでもいいから」
「ほれ、そろそろ帰るぞ」
「寂しいな・・・」
シローは黙って多賀子の肩を抱き寄せた。
「いいから、早くエンジンかけて暖めて」
「俺が暖めてやるよ」
「気障なセリフはいいから。でもまぁあんたも進歩したわね。いっつもニヤニヤしてたけど、真面目な顔が多くなったわ」
「3年かけてやっとだ」
シローは再び軽くキスをしたあと、パジェロのエンジンをかけた。カーラジオからニュースが流れてきた。
「おい、なんか騒々しくないか?どこで何があったんだ?どこのニュースだ?」
「わかんないけど、中国だのオーストラリアだの南米だのって、また群発地震のニュース?」
「またか・・・なんかそんな感じだな。今回はでかかったのかな」
「ちょっと待って。静かに!ちょっと聞いていよ」
「あ、うん」
3年ほど前から南半球で起こり始めていた群発地震。その多くは海底地震だったために人的被害はさほど多くもなく、報道されることもまれであった。
しかし今回、いや、今さっき中国各地でM7クラスの直下型地震が群発。甚大な被害が想定されるが、情報が交錯し正確な状況を把握できていないという。南米やオーストラリアでも同様で世界規模の津波を警戒する報道だった。専門家も3年前からの各地での地震は関連無しと判断していたことを潔く訂正していた。しかし今の状況を正確に科学的に判断できないとも自嘲気味に話していた。その原因不明というか説明不能に陥ってることにラジオのアナウンサーも動揺を隠しきれなかったようだ。


