「会えなくて残念だよ……」



 よくそんなことが言えるよね。

 ひどいじゃない、あたしを騙してたの?

 あたしはキープか何かだったの?



 そんな惨めなセリフは吐けないけど。




 どうせ、明日になったら契約終了。



 明日からは幼馴染の顔に戻れるように頑張るからさ。



「今日は放っておいて……」


「そっか……」

 平ちゃんの呟きが聞こえた後、部屋の前から離れる足音がした。