平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)

「カオリ~、平ちゃんにこれ持っていって~」


 夜、お母さんが煮物を入れた皿を差し出してくる。


「は~い」


 隣のおじさんとおばさんはお店を持っていてあまり家にいないから、こうしてご飯をお裾分けしてる。


 前は家に呼んで食べていたけど、先生になってからは帰りも遅いし、家でも仕事しないといけないらしくて、うちに来ることが減ってしまった。