「……参考までに聞くけど。なんで?」


「だって、それは、カオリが結婚する相手とすることだと思うから。彼氏なんかじゃダメ」




 見事な突き放し。



 完敗だよ、平ちゃん。





 ちょっとウルッときちゃうなんて。


 自分が可哀想なんて。


 あたしのプライドが許さないから。




「それはお気遣い、どうも」



 こう言えたあたし、偉いよね?