平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)

「理解できねぇ」


 朗は眉間に皺を寄せている。

 ――でもさ。



「だから、俺、カオリも朗も好きなんだ」

 満面の笑顔で俺が言うと、朗がパッと顔を背けた。


「イヒヒ、照れてる?」

 ドカッ。


「いてっ!!」

 涙目になっている俺に、戻ってきたカオリが呆れた顔で「Mだね」と言った。



 うんうん、分かってるよ、俺だって。

 でも……。



「朗、弁慶は反則……」


 訴えた俺の心配をしてくれたのは柚子ちゃんだけだった。




おまけ【遊園地でWデート】 End.
(2010/05/25 UP)