「やだよ? あたし、三人でデートなんて」

 思わず険しい顔をして見上げるけど、平ちゃんはニコニコ顔。

 あたしは不安げに車の行方を目で追う。



 車から降りてきたのは、あたしの苦手な佐々木朗さん。納得いかないけど平ちゃんの親友な人!


 朗さんは降りると、なぜか助手席側に周る。

「……?」


 見ていると、信じられないことに朗さんが助手席のドアを開け、中から手を取られた女の子が出てきた。