平ちゃんと期間限定なあたし。(先生と王子様と演劇部な私。スピンオフ)

 せいぜい、涙でも見て罪悪感でも感じればいいんだっ。


「ちょっと、さっきの話を聞いてて、どうしてそうなるの? っていうか、見てたの!?」


 平ちゃんが慌ててあたしの涙を、自分の袖で拭っている。


「見られてたとは思わなかったけど……。カオリの同世代の子に意見聞いてただけだよ」


 あたしは、ペシッ、と平ちゃんの腕を払った。