「さっむぅ」
霧が掛かったような天気で、マフラーを顔まで巻いてもまだ寒い。
すでに受験が終わった二月。今日は登校日なので、久々の制服に袖を通した。
あたし、矢島カオリ(やじまかおり)、高三。
大学は受かったけれど、高校卒業が近付くにつれて憂鬱になってきている。
――それは、あたしが女子高生ではなくなるから。
霧が掛かったような天気で、マフラーを顔まで巻いてもまだ寒い。
すでに受験が終わった二月。今日は登校日なので、久々の制服に袖を通した。
あたし、矢島カオリ(やじまかおり)、高三。
大学は受かったけれど、高校卒業が近付くにつれて憂鬱になってきている。
――それは、あたしが女子高生ではなくなるから。