今宵…甘ったるい幸福の中で

雛はあまりの迫力に黙った。

「どんだけ心配したかわかる」

静かに彼は言った。

雛は何も言えず洋介の横顔を見つめていた。

「そんなに目腫らしてさ~何かあったんだろ」

雛は篠崎の顔が頭に浮かんだ。

「べ、別に何も…」

「嘘つくなって」

イライラした声の洋介。