モチベーションが下がるときや、つまらないときは、"良いこと"を考える。"良いこと"というのは、眩しくて鮮やかな色をしていて、気付くときには遠くの方へ小さくなっている。







―――――白いラインのうしろで同じユニフォームを待つ。楽しみだと思い込ませながら、ゆらゆらと揺れ緊張をほぐし、待つ。
来たよ!
すぐ近くまで来ていた。上半身を大きく振りながら苦しそうにしてたすきを持っている。たすきに集中していた目が一瞬"仲間"の顔をとらえた。一応昔から知ってる気の強そうな同級生だが、見たことのない苦痛に耐える表情をしていた。
そんなに辛いのか・・――
頭を振りながら差し出す横になったたすきを掴みゆっくりと体を弾ませた。

名も形もないものと会話しながら

前へ進んでいった。