"見てて"、と。 「…っし。シュートはこうすればもっと上手くなるから。」 彼は華麗にいとも簡単にシュートを決めた。 それを見た先輩方が周りに集まってくる。 …なんで。 勉強も運動も完璧とか。 本当、世の中って不公平だ。 「さーくらちゃんっ」 「…先輩。」 「今、健斗に見惚れてたでしょ?」 「どこをどう見ればそう思うんですか。」 「さくらちゃんの顔。」 ほっぺ赤いよ?と先輩は笑いながら指差した。