本当にムカつくことしか言わない幼なじみ。 ――松島健斗(マツシマケント) 小さい頃からいつも一緒で。 遊ぶとき二人一組じゃないときなんかなかった。 だけど。 「また今回も一位ですか?」 「そうだけど?だから勉強教えてあげるって言ってんじゃん。」 「それは遠慮したい。」 学力も性格も似るなんて無理な話で。 こいつは毎回学年一位という好成績を持ち、私はほとんどの教科が赤点という比べものにならないことになっていた。 「健斗なんか嫌い。」 「それは遠慮したい。」 「……」