「小原ってさ、わざと?わざとそう言ってんの?」 「だって、私にはソラが懐くからでしょ。だから妬けるんじゃないの?」 「…あぁ、俺の言い方が悪かったのか。」 呆れた、と溜め息をつく昂くんもかっこいいな… …これは末期に近いかも。 いつもの真顔も。 動物にだけ見せる笑顔も。 だんだん崩れてきた表情も。 ――すべて彼が好きだから。 犬に負けるなんて恥ずかしい。 ここで告白したら変わるかな。 もう話してもらえないかも、もうソラに触れないかも。 でも、動物に取られるくらいなら…フラれてやる。