彼はいつも真顔な気がする。 本を読んでいる時だって、集中しすぎちゃって面白いところも真顔なまま。 「昂、」 「……」 「こーうっ!」 「…なに?」 話しかけるなら本を取り上げなければ反応もしないんだ。 「昂さ、今日俺ん家来ない?」 「…なんで。本返せ。」 ″猫拾ったんだ。″ でも、昂くん… ボソッ耳元で言われた言葉に反応する彼は。 「…行く。」 ――動物大好きだったりする。